Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

難しいといわれるサイナスリフトとは?

上顎にインプラントは難しい?

こんにちは、富山県高岡市のインプラント歯医者、やまもと歯科インプラント室の山本です。

1980年代’90年代は、歯科業界では、上顎には、インプラント治療はできない、難しいといわれていました。

その主な理由は2点で、

一つには、上顎臼歯部の上部、鼻の横には、上顎洞という骨に囲まれた空洞があり、そこは空気に満たされた空間で、自然孔(しぜんこう、鼻腔と上顎洞をつないで空気の出入りを可能にする狭い通路)という狭い通路で鼻につながっていてます。

この、上顎洞の存在意義は、以前は、顔面部の重量を軽くするためだとか、色々な理由を解剖学者や耳鼻科医、歯科医が仮説を立てていましたが、現在のところその仮説も、有力な仮説が時代とともにだんだんかわってきている状況です。

その上顎洞という大きな空洞があるために、インプラントを骨に打ち込んで、そのインプラントの先が骨の中ではなくて、空洞に入った状態になれば、空気の中にインプラントをいれても、インプラントはしっかり固定されないため、インプラントと骨との接触表面積は、小さくなるため、チカラに耐えられず、抜けやすくなり、それで、上顎には、インプラント治療ができないということになっていました。

しかし、2000年代にはいると、その上顎洞の一部を、人工骨や、自分のからだの他の部位から骨を一部切り取って、移植したりする方法で、上顎洞の空洞の一部を埋め立てるインプラントのテクニックと、歯科材料的な進歩で、上顎洞へのインプラントの埋入が可能となり、現在では、インプラント歯医者の普通のテクニックとして確立されました。

このインプラントテクニックの肝は、上顎洞の内側の骨の表面に存在する薄い膜を、いかに傷つけずに、破らずに、上顎洞の骨から一部分離して(剥離して)上顎洞の骨とその膜の間に隙間、空隙を開けるかです。この薄い膜をインプラント歯医者は、シュナイダー膜とよんでいます。(しかし、耳鼻科医にシュナイダー膜といってもつうじません。耳鼻科医は上顎洞粘膜と呼ぶそうです。)

この空隙には、時間がたつと骨ができます。その空隙がせまくならないように、人工骨をいれて、空隙が閉じないようにします。

以上のことで、空隙があった部位に、新たに、骨ができます。

そしてその骨の中にインプラントを埋入すれば、インプラントはしっかり固定され、骨とくっつきます。

シュナイダー膜(上顎洞粘膜)を破らずに、骨から剥がすことは、とても大切です。

このことを可能にする歯科器械が、もう10年以上まえに、インプラント歯医者に、爆発的に売れたということです。(インプラント販売会社によると)

その器械は、ピエゾサージェリー(超音波振動をだす機器です)とよばれています。

日本の国産車ぐらいの価格がするものでした。

私もこの器械を導入して、術中にシュナイダー膜(上顎洞粘膜)が破れるということがほぼなくなり、シュナイダー膜が破れた場合にくっつけるこをしなくてもよくなったために、患者さんの肉体的な負担が小さくなったため、患者さんにも喜ばれています。

富山県では、このインプラントテクニックをおこなっているインプラント歯医者は少ないそうですが、今まで、インプラントができないといわれていた患者さんにもインプラント治療を可能にした、とても画期的なもので、とても素晴らしい方法です。