Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

骨とインプラントがくっついたとはどういうこと?オッセオインテグレーションとは?

インプラントを顎の骨に埋入したら、それで、骨とインプラントが強く、くっついたということではありません。硬い食べ物をかむためには、、強固にインプラントと骨がくっついていなければなりませんが、ただインプラントを骨に打ち込んだだけでは、この強固な固定は得られてません、硬いたべものをかんだら、場合によっては、普通のたべものでも嚙んだら、このインプラントを骨に単に入れただけの状態ではインプラントが抜けてしまいます。

地面に杭を打つのと同じようなものだと、考えておられるかたもおおいですが、決してインプラントと骨の関係は、杭と地面の関係とイコールではありません。

インプラントを顎の骨に埋入した、その瞬間は、インプラントと骨の関係は、杭と地面の関係とほぼおなじですが、その後の時間の経過とともに、そに関係は、イコールではなくなってきます。

なぜならば、インプラントを、顎の骨に入れて、その直後、時間が経過すると、インプラントと骨の中に打ち込んだときの、固定のちからが、弱くなっていきます。つまりインプラントと骨の接着力、固定力は、時間とともに弱くなる、緩くなっていきます。それは、骨は生き物、代謝しているので、そういうことがおきます。ただ、それで終わりではなくて、その次に、遅れて起こることは、基礎歯学的には、インプラントの表面近くに、骨芽細胞(こつがさいぼう、骨を作る細胞)があらわれて、骨が新たにできてきて(新生骨ができてきて)インプラントのチタンの表面に骨が強固に結合していきます。光学顕微鏡で見ると、インプラントのチタンの表面に骨がタイトに接触しているのが、観察されます(電子顕微鏡でみるとわずかな間隙があるのですが)。この状態の骨とインプラントの結合は、インプラントを入れたその日の骨とインプラントとのくっつくチカラ、固定力とくらべると、はるかに、つよい結合となります。歯科的には、この骨とインプラントとの強い結合をオッセオインテグレーションとよんでいます。このオッセオインテグレーションが得られれば、通常の食べ物を噛むことが出来ます。

このオッセオインテグレーションが完成するための時間は、普通に、骨の中にインプラントを埋入できれば、2ヶ月ぐらいです。人工骨を使ったりすると4~6ヶ月かかります。

では、このオッセオインテグレーションが確立されたかどうかわかる方法は?

20年近く前までは、インプラントをピンセットや歯科用ミラーの柄の部分で軽く叩いて、澄んだカンカンという音がすれば、オッセオインテグレーションが完成したものと確認できました。

これどこかで聞いたようなやりかたです。そうです、トンネルの天井が落ちてくる事故が過去におきましたが、その時、トンネルの天井が劣化していないかどうか知るための、検査とよく似ています。そしてこの方法は、経験と熟練を要します。

これは、若いインプラント治療を行う歯医者にとっては、分かりにくい感覚です。それで、人間の感覚ではなく、器械でかるくたたいて、そのインプラントの振動を数値であらわす器械が開発されました。そしてそれは、軽く叩いた時に、澄んだカンカンという音でも、いろいろな段階があるのを区別することができますので、熟練した、インプラント歯科医師よりも敏感にその違いがわかる器械です。

この器械はペリオテストとよばれています。実は、インプラントが骨とどれだけ強く結合しているか知るための器械では、元々なかったもので、これは、実は、元々歯周病の歯をかるく叩いて、どれだけ動揺するかみるための器械でした。

今では、歯周病の検査の為にこの器械を使う歯医者は、ほとんどいません。

ほぼすべてのこのペリオテストという器械を持っている歯医者は、インプラントと骨の結合力を計るために使っています。

数値的には、ペリオテストの値が、+05以下(-08~+05)であれば、オッセオインテグレーションが完成しており、+06~+09であればボーダーです。+10以上であれば、明らかな異常で、オッセオインテグレーションはできていません。

ということで、この器械を使えば、簡単に、経験や熟練に関係なくオッセオインテグレーションが完成しているかどうかわかる器械で、若手インプラント歯科医師を始め

すべてのインプラント歯科医師には、現在必需品となっています。