Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

インプラント定期健診時のチェックポイント

長期的にインプラントに悪影響をおよぼすもの

 

インプラントを入れた後も、口の中(口腔内)を清潔に保つことは大変重要なことです。

インプラント治療後のメンテナンス時において、これができているかどうか確認することとなります。口腔内が清潔に保たれていなければ、インプラントのまわりが感染して、インプラント周囲炎(骨の中に入っているインプラントフィクスチャーのまわりに炎症が起こり、そのまわりの骨が溶けていく)の原因となります。

そのため、口腔内をきれいに保つことに重点が置かれてきました。たしかに、これはこれで大切なことではあるのですが、もう一つ見落とされがちなのが、噛み合わせ、歯科用語では咬合(こうごう)ということになります。このインプラント歯科医師が言う咬合は、一般の患者さんが考える噛み合わせよりかなり広い意味での噛み合わせということを意味します。

この咬合は単純な噛み合わせはありません。ヒトの顎は、上顎は頭蓋骨に固定されていて、噛んだりするときには、基本的には動かず、下顎が顎の関節の動きにより動きます。

まず、インプラント治療において、咬合、噛み合わせで大切なことは、まっすぐに噛んだ時に左右均等に同時に上顎の歯と下顎の歯があたることです。これが基本中の基本です。その次に下顎を顎関節の運動で色々な方向に動かしてもらい、その時に下顎の歯が、上顎の歯に引っかかったり、干渉したりしないか確認して、問題があれば、インプラントの上部構造である人工歯や関係する歯を削って、噛み合わせの調整(咬合調整こうごうちょうせい)が必要です。

ヒトが物を摂食嚥下する時は、顎は色々な複雑な運動をします。また、睡眠時は、摂食嚥下時とはまた違った顎の運動をします。睡眠時に食いしばったりギリギリ歯を言わせるような運動をしたりすることもあります。睡眠時は、起きている時と違い、意識がないですので、チカラの抑制ができなくなっているため、常識では信じられないぐらいのバカチカラでそういう顎の運動をしてしまいます。従って、普通に直線的に単純な顎の開閉運動をしたときに左右均等に当たっても、下顎の色々な方向へ移動させたときに上顎の歯に干渉するところがあれば、つまり、そういう下の歯と上の歯が干渉しているということは、その点でそれがインプラントによって支えられている人工歯であれば、そのチカラはインプラントに伝えられ、その干渉地点のインプラントに、集中的にチカラがかかることを意味し、一点にそのインプラントが負担できる以上のチカラがそのインプラントにかかれば、そのインプラントのまわりの骨は、吸収、溶けてしまいます。そして、これも直接的な細菌感染とならんで、インプラント周囲炎の原因となっていきます。

長期的なインプラントの安定を考えれば、口腔内を清潔に保つことと噛み合わせ咬合をしっかりさせることが重要となります。

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