Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

いろいろなインプラント学派

日本には、いくつかインプラント学派と言うべきグループが存在します。

大まかに言えば、使用するインプラントの種類、プラス使うテクニック、そしてインプラント治療に関するフィロソフィーにより区別されています。

インプラントの種類により、できるインプラント治療できないインプラント治療がありますので、フィロソフィーを持っている歯科医師であれば、使用するインプラントの種類も自ずと決まってきます。そしてその時使えるテクニックも、インプラントの種類により、できることできないことがありますので、この使用するインプラントの種類、テクニック、フィロソフィーの3つは、大体はセットとなります。

優秀なインプラント歯科医師ほど、沢山の種類のインプラントを使うということはありません。優秀なインプラント歯科医師が使うのは、だいたい3種類ぐらいです。

多くのインプラント歯科医師は、インプラントを勉強し始めて最初の頃に紹介されたインプラントの種類のインプラント治療を使用します。種類については、大体は、インプラントメーカー、外国のインプラントメーカーの販売代理店主導のインプラント実習セミナーに参加してインプラントメーカーまたは外国メーカーの代理店の営業マンにしつこく営業され導入するというのが、インプラント治療をやり始めた、または、年に数本のインプラントしか入れない歯科医師の典型的なパターンです。

そして、そのうちインプラント治療のことが分かり始めると、自分が過去に受けた講演会または実習付きセミナーの数種類の中から、選びます。特にインプラント治療に関して、強い思いがなければどのインプラントの種類を使っても良いわけですから、価格の安いインプラント製品を選びがちになります。フィロソフィーもないですし、いろんなインプラント治療の本質以外のことで、左右されがちになります。

インプラント治療に強い信念、フィロソフィーを持っている歯科医師はあまりブレずにインプラント治療を行っています。あまりインプラント自体の価格にはこだわらず、そのインプラント歯科医師が良いと思ったインプラントを使用します。

私のフィロソフィー、こだわりポイントは、低侵襲(痛み、腫れが少なくからだにダメージを与えない)で、トータルの治療期間が短いインプラント治療です。そして、低侵襲でトータルの治療期間が短いインプラントは、大体インプラントと骨のくっつきが良く、成功率が高いです。さらに、もうひとつおまけ付きで、そういうインプラントはインプラント自体の価格が高いということが多いです。

私が日常のインプラント治療で主に使用するインプラントである、スプラインインプラントとストローマンインプラントは、この低侵襲でトータルでの治療期間が短いインプラントです。

その他、いろいろなフィロソフィーやこだわりポイントを持ったインプラント歯科医師がおられます。

天然歯とできるだけ同じような、まわりの骨や歯周組織の形を目指すインプラント歯科医師のグループも存在します。一見、良さそうに聞こえますが、私は、あまり良いとは思いません。天然の歯と同じ歯周組織を目指せば、歯を抜いた後のまわりの歯周組織は、吸収して小さくなろうとします、歯がなければそれが生体にとって一番心地よいからですが、これに反して元あった天然歯の位置にインプラントを持ってこようとすると吸収した骨、歯周組織を、骨移植やいろんな方法を駆使して元に戻さなければならなくなります。この場合、骨を回復するのに手術を何度もして、さらにトータルの治療期間は長くなり、またインプラント治療後も安定が悪いため、ダメになりやすいというのがあります。それでもこの元の天然歯のようなインプラント治療を目指すグループも実際存在しますが、そこまでする価値があるのかなと私は思っています。人間は歯のために生きているのではないですから。

いずれにしろ、いろんな考えのインプラント歯科医師がいますので、患者さんのニーズにあったインプラント歯科医師を選ぶのが一番です。

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