Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

2極化するインプラント治療

ここ最近、インプラントの勉強会・セミナーなどが、一時期と比べてかなり減少しました。

その主な理由は、多分、35歳以上の歯科医師は、歯科インプラント治療を大学教育では受けていない為(我々の世代の歯科医師が大学生だった頃、大学人、教授、助教授などは、インプラントなんか開業医がやるもので、大学人は、そんな得体も知れないものは行わないという風潮がありました。この得体が知れないものという考えは、当時インターネットがあるわけでもなく、海外でどんな歯科治療が行われているか大学教授レベルの人でも分からなかったというのがあります。当時、世界で行われていたブローネマルク博士らによる歯科インプラントの情報も知らず、日本の歯科大学では、型を取る材質の精度が100分の1改善されたとか、その後また、更に200分の1精度が上がったとかという典型的な日本人発想で日本国内だけで盛り上がっていた時代ではないかと思います。現在では、海外で行われている治療法が、すぐに日本でも情報が得られる時代となっています。最近は、日本の大学人もインプラント治療の大切さを理解したのと、前の世代の歯科医師教授先生が一線を退いたので大学でもインプラント治療を積極的に行い、学生にも教えるようになっています)、歯科インプラント治療に興味を持ち、それを行いたい場合は、自ら東京や大阪で開催される歯科インプラントの講演会や勉強会のコースに出席しなければならなかったというのがあります。

また、35歳以下の歯科医師は、大学教育で、人の顎の骨の模型に実際にドリルで削って、そこにインプラントを埋入する実習を受けているということです。勉強会コースに換算すれば、2日分ぐらいの実習、座学の勉強を教えているという計算になります。

従って、インプラント治療の基礎の基礎の部分のイントロダクションのところはおさえていると思われます。

もう一通り、35歳以上の歯科医師にはインプラント治療のイントロダクションを教え終わっているということと、新たな世代は、インプラントのイントロダクションについては大学で習っているので、新たに教えなくてもいいというのがあって、以前と比べてインプラントの講演会、勉強会のコースが少なくなっています。また、一部のマスコミによるインプラントバッシングによりインプラント治療の需要も少なくなったというのもあります。

それで、ほぼすべての歯科医師がインプラント治療についてのある程度の知識を持っていて、その歯科医師が自分でインプラント治療を行うか行わないでやって行こうか決めているので、最近では、二極化していて、歯科インプラント治療を数多く行っている歯科医院と、まったく行っていないか1年に数える程度という極端に少ない回数しか行っていない歯科医院の2つのタイプに分かれています。

色々な歯科医院があっていいと思います。歯科医師過剰時代ですので、色々な歯科医院の中からそれぞれの人に合う歯科医院を見つけて、各々のひとが良いと思う歯科治療を行えば、患者さんにとっても、歯科医師及び歯科医院にとっても、どちらにとっても良い結果となります。

ただ、どの歯科医師、歯科医院も患者さんにすべての選択肢を提示して患者さんが選べるチャンスが保証されているというのが根底の最低条件ではありますが。

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