Dr.BLOG山本院長ドクターブログ

インプラント治療の時、仮の歯をどうするか?

インプラントと仮歯

 

インプラント治療にあたり問題となることのひとつは、仮の歯をどうするかという問題が生じます。

インプラント治療を行うわけですから、そのインプラントを埋入する場所は、歯が抜かれていて歯がない、つまり、歯の欠損の場所か、抜いたあと直ぐにインプラントを埋入しなければならない場所です。少数歯の欠損の場合は、解決方法は比較的簡単です。欠損した歯の前後の現に存在する歯に人工歯をくっつけて、それでしっかり接着固定された人工歯となります。多数歯欠損の場合は、そんなに簡単には解決しません。いろいろな工夫が必要となります。

やまもと歯科医院で、独特な方法もあります。抜歯しなければならない歯を、しばらくの間、無理やり残します。そして、その無理やり残した数本の歯を土台にして、それに人工歯をブリッジにしてつなげます。無理やり残した歯ですので、接着力は弱いですが、数本の歯をつなげることによって強化を狙います。もちろんその歯に痛みがないというのが最低条件となります。どのくらいの期間残すかといえば、インプラントの上部構造、つまり、最終的な人工歯をインプラントに装着するまで残して、装着の直前に抜歯します。具体的には、人工骨を使用しないインプラント治療であれば2ヶ月間です。人工骨を使用する場合は4ヶ月間となります。かなり短い時間ではありますが、悪い歯を無理やり残して利用している為、その期間に仮の歯が取れることもあり得ます。その場合再装着が必要になります。再装着は簡単にできます。インプラントを埋入する場所は、その最終的に抜歯する歯の位置を避けて、力学上、力がうまく分散される場所に埋入します。

では、仮の歯をつけるための利用できる歯がない場合はどうするかといえば、ミニインプラントを利用します。このミニインプラントに仮の歯をつけます。最終的な人工歯を装着する時にこのミニインプラントをはずします。

そして、このミニインプラントも使用できない場合は、通常の本インプラントに人工歯をつけます。

インプラント歯科医師として、一番安心できるのは、ダメな歯でも最終的な人工歯をつけるまで、残す方法です。本インプラントには、何の影響も与えないからと、悪い歯の根っこでも、歯槽骨と、ほんの少しですが、すでにくっついているからです。

その次の選択肢はミニインプラントですが、この場合、まだ歯槽骨とくっついているところがない(化学的にくっついていない)、ミニインプラントを歯槽骨に打ち込んで機械的にはくっついていますが、揺さぶられるとミニインプラントのまわりの歯槽骨は溶けていってしまいますので、心配は残ります。

本インプラントに仮の歯をもたせる方法は、リスクを伴います。インプラントが噛む力などで強く揺さぶられると、インプラントの周囲の歯槽骨が溶けて、本インプラントが抜けしまうからです。

オールオン4などではこの方法ですが、仮の歯の段階でインプラントが抜けてしまえば、仮の歯さえなくなってしまいますので、適応症をよく吟味してインプラント治療を行うことが重要です。

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